2017/01/19

宅急便の父 小倉 昌男「祈りと経営」 森健著を読んで衝撃的な事実を知ることに!

素晴らしい本と出合った時の、読了後の「あの感じ」を久しぶりに体験できた。
「あの感じ」とは、しばらくボーッと読んだ内容を回想にふける、何とも言えない感じだ。
あまりにも衝撃的な内容と結末に、小倉昌男という人間を心から尊敬しました。




クロネコヤマト(ヤマト運輸)の二代目で宅急便事業を開発し世に広めた天才的な経営者であり、晩年は福祉財団を発足し、障がい者の月給を1万円から10万円に増やしたことからもわかる通り、主婦や障がい者と言った、立場的に弱者である方に少しでも生活を良くしたいという思いを実現したことでも有名です。

わたしは小倉昌男氏の本は山崎元氏も薦めていたことからも愛読書として読んでいた。
最近、投資本ばかり読んでいたので、たまには何か読もうと出合ったのが「小倉昌男 祈りと経営」森健著でした。


最初から最後まで、一気に読んでしまうぐらい、内容が面白く、その構成も完璧だと思います。


クロネコヤマトの会長で社内では強面で、特に中間管理職には厳しい態度で接しており、厳しい経営者であることは間違いありません。
また運輸省とも正々堂々と戦い、正義感にも溢れる、人間的にとても魅力的な人物です。


そんな小倉昌男氏は家庭では完全にダメオヤジで娘に甘く、娘を甘やかし決して叱ることのない父親として、役割を果たしているかどうか分からなかったそうです。


しかし、そこには深い意味があったのです。
それだけに限らず、妻を会社の出張に同行させ北海道旅行を楽しんだり、障がい者の福祉財団を立ち上げたり、カトリックに改宗したり、死に際にアメリカの娘の家に滞在したり、それらすべてにおいて実はある一つの揺るぎない大切な理由があったのです。
それは何なのか本を読んでみてください。


常に自分のことより他人、家族、弱者の立場で考え、そういう人たちが少しでも人生が豊かになるよう行動し、祈っていたのだと思います。


わたしの中で、人間として一番尊敬できる人物はだれか?
それは、はっきりと「小倉 昌男」であると、言えます。


本当に衝撃的な内容でしたので、超オススメです。
第22回小学館ノンフィクション大賞で初めて選考委員全員が満点を付けたそうです。