2017/04/27

実はジョン・ケネス・ガルブレイス著「バブルの物語」に天才としてドナルド・トランプが登場

株式投資の歴史では「陶酔的熱病」と呼ばれるような、投機的状態から暴落に転じることが何度も繰り返されています。

これは20年に1回起こるとも言われます。


投資家として絶対に読むべき本の一つにジョン・K・ガルブレイス著「バブルの物語」があります。

これは、100年以上も前の強欲と恐怖から生み出すバブルとその崩壊の具体的事象を知ることができます。

オランダの「チューリップバブル」が有名です。

このチューリップバブルなんて、過去を振り返り見てみると本当にそんなアホなことが起こったのかと疑いたくなるような信じがたい事実です。

そんなアホなことが歴史上繰り返されているのです。

人生は今でこそ100年に近づきましたが、昔はそんな寿命は長くありませんでした。
投資家が投資経験を積む期間なんて、長くても20~30年だったことでしょう。

世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは85歳を超え、投資経験も70年ぐらいでしょうか。

そんな投資家は世の中にはほとんど存在しません。

投資家のなかで痛い目に合い、退場していく者も多いでしょう。

投資家として絶対にバブルに乗ってはいけません。
隣の家が金持ちになっていくことに耐えるのは至難の業です。

しかし、絶対に乗ってはいけないのがバブルです。
高値掴みです。

あと、わたしたち投資家は、常に退場するリスクを減らしていくためにも、せめてレバレッジを効かせた投資を避けるべきなのです。

前置きが長くなりましたが、今回紹介したい「バブルの物語」にいつの時代も天才と呼ばれる運を実力と勘違いした若者が登場します。

その中で、1980年代後半に起きたブラックマンデーで1991年にカジノ、1992年にホテル事業を倒産したドナルド・トランプの話が出てきます。

いまや大統領となったドナルド・トランプに言及しており、この本の著書であるジョン・ケネス・ガルブレイスは、まさかそのドナルド・トランプが大統領になるなんて夢にも思わなかったことでしょう。

それだけでも面白いですよね。

どのように書かれているかと言いますと、ブラックマンデーという暴落を生み出す前の「陶酔的熱病」の時、銀行家たちは不動産業界のドナルド・トランプのことを天才と呼んでいたそうです。

これは、数ある投機的歴史の中で同じようなことが起こっただけに過ぎません。
いつの時代も天才と持ち上げられる勘違い野郎は存在します。

しかし、ドナルド・トランプは歴史上天才と呼ばれた者たちと異なる点がありました。

なんと「天才を自称していた」そうです。

決して、本物の天才が自分のことを天才なんて口に出すことはありません。

この事実だけでも、ドナルド・トランプが天才でないことを表していると思います。

この本で、天才ではないというだけでなく「アホな勘違い野郎」としてドナルド・トランプが登場していることに、わたしは吹き出してしまいました。

そんな人が大統領になれるなんて、民主主義って一体...。

現代の日本で考えるとパッと思いつくのが天才ブロガーと呼ばれている「イケハヤ」です。

わたしは、はっきり言ってこの「バブルの物語」に出てくるドナルド・トランプ同様の投資の世界の「アホな勘違い野郎」になるのではないかと危惧しています。

社会情勢を切るようなネタをテーマにしたブログの世界に留まっていればいいのに、(投資とも言えない)投機の世界に足を踏み入れてきたのです。

しかも、年率5%~10%のリスクとリターンの意味も分からない投機を一般人にすすめていることがマズイのです。

もしかするとバブルの種になる可能性があります。
クラウドファンディングにせよ、中身を理解せず人気があるだけでお金を出すこと自体が問題なのです。

同じようなことは中国でも人気があります。
それなりのカッコイイ名前のクラウドファンディングのような投資(実際は投機)は、破たんリスクが大きいです。

わたしが思い出すのは米国のITバブルです。
「ドットコム」という名前が付くだけで、新規公開価格が高騰したように、それこそ人気投票的な投資が「陶酔的熱病」の段階にくることでバブル化します。

先のことは分かりませんが、歴史が繰り返すことは間違いありません。
いつの時代も存在する天才たちを、わたしのような一般の投資家が心配する必要がないのかも知れません。

もちろんバブルやその崩壊は、わたしたちバリュー投資家にとって絶好の投資チャンスとなります。

しかし、それは必ずより愚かな者、特にバブルの最終期にババを引く投資初心が痛い目を見ることになります。

まずは、この本を熟読することから始めましょう。


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